仏教学習日記『法華経講読』(25)


法華経講読(第25回)

                                   
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有² 四緊那羅王¹.法緊那羅王.妙法緊那羅王.大法緊那羅王
持法緊那羅王.各与² 若干百千眷属¹倶

緊那羅王あり.法緊那羅王.妙法緊那羅王.大法緊那羅王
持法緊那羅王なり.各(おのおの)若干(そこばく)百千(ひゃく
せん)の眷属(けんぞく)と倶なり.

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緊那羅(きんなら)」は天上界で帝釈天の下に仕える音楽の
神様です.元はインド神話の音楽の神ですが、のち仏教に帰
依し、その擁護者となりました.日本では、例えば三十三間
堂の緊那羅王は、守護神であるためか、楽器(鼓)は持って
いるもののお顔は厳つく、憤怒の形相である.サンスクリット
語から来ているのだが、キンナリーという女性名詞形があり、
こちらはヒマラヤ山に住む女神で、歌を歌うらしい.キンナラ
と男性名詞になると、一角のある馬頭の音楽神.日本に来てから
鼓を担当する音楽神となった.宮廷音楽の担当なので、モーツァ
ルトぐらいに思っておいたほうがよいかも知れない.身分は天竜
八部衆のひとり.