仏教学習日記『法華経講読』(19)


法華経講読(第19回)

                                   
——————————————————————————————
 
如是等菩薩摩訶薩八万人倶.  

是(かく)の如き等の菩薩摩訶薩八万人倶(とも)なり.

——————————————————————————————

先ほど列挙された菩薩、摩訶薩、眷属合わせてざっと八万人が
この説法場に集まっていたということですが、登場人数はもう
すでに10万人を超えているでしょう.まず入れません.収容人
数はせいぜい30人前後だと思いますので.しかもブッダ在世の
頃、この山に説法場があったのかどうか、疑問視する先生方もい
らっしゃるようです.

なので、残りの人たちは自宅で、瞑想して、ここに参加したつも
りとして一種のテレパシーのようなもので、説法を聞いていたと
いうふうに処理してみます.

あの甲子園球場でさえ、8万人は収容できません.今調べてみまし
たところ、甲子園球場の席は全部で47,466人の席となっておりま
す.ただしマイクのない古代インドでは、声が届きません.おそ
らく聴聞者は、30人で目一杯だったはずです.残りの79970名は
自宅で瞑想し、神通力で法華経を聞いていた、という解釈でいき
ましょう.まあ何度も申しておりますが8という数字は、多数と
いう形容詞を兼ねるわけですから、説法場は30名でもって寿司詰
め状態だったということで理解しましょう.「ブッダ最後の旅」も
この霊鷲山での説法の後に始まります.法華経はこの霊鷲山とい
う場所でもって次の「涅槃経」にバトンタッチしているようです.