仏教学習日記『法華経講読』(29)


法華経講読(第29回)

                                   
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各礼² 仏足¹.   退坐² 一面¹.


各仏足(おのおのぶっそく)を礼(らい)し、
退(しりぞ)いて一面に坐(ざ)しぬ.

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 今の私たちの国では、講義室には黙って入り、適当に空
いた席に着席しますが、この古代インドの当時の習わしで
は、まずブッダの足元に、自らの頭をつけて挨拶をします.
そして、ここに書かれているように礼をして退いて、やっ
と着席をするということが描かれております.

 実際にやってみると、まず両ひざを床に付け、前屈して
そのまま頭をブッダの足元に持って行きます.ブッダ
このとき結跏趺坐ではなく、台座に腰掛けていて、両脚
及び足の裏を訪問者の頭に軽く付けます.訪問者は、両手
をやや上にあげ、手のひらを捧げるようにブッダに向けま
す.顔はほとんど床に着いています.
 霊鷲山の説法場では右回りに3周する囲繞礼拝は行なわ
れなかったのではないでしょうか.聴衆者数が多いことと、
場所が手狭だったことがその理由にあげられます.