語学学習日記(フランス語学習) 仏検4級・受験準備学習

仏検公式ガイドブック4級(1)
2019年度版

 本棚を整理していると3年前に買った本が出てきました.
買って、本棚に突っ込んで、そのまま忘れ去られた哀れ
な本です.石の上にも3年.この本は3年も日の目を見
ずに耐えてきたのだから、これから、活躍してもらいま
しょう.

ではさっそく練習問題をやりましょう.
尚、例によって本を丸写ししていきます.私の言葉が入る
ときは、区別できるよう色を変えておきます.


【練習問題1】
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 次の(1)~(4)の(    )内に入れるのにもっとも適切なものを、
下の①~⑥の中から1つずつ選び、解答欄のその番号にマーク
して下さい.ただし、同じものを複数回用いることはできませ
ん.
 試験本番では解答用紙が別に配られるようです.筆記具はHB
またはBの黒鉛筆を用います(シャープペン可)ので携行を
忘れないこと.(消しゴムの携行も忘れずに)

(1)Cécile a (      ) yeux bleus.
(2)Il a mal (      ) dents.
(3)Nous avons (      ) gros chien.
(4)Tu veux encore (      ) viande ?
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   ① aux     ② de     ③ de la
   ④ les     .⑤ un     ⑥ une
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[解説]
(1)Cécile a (les) yeux bleus. 「セシルは青い目をしている」
 発音はles yeux で[レズュー]、リエゾンしますので. 
 「目」を表す語は、単数形ではœil [œj ウィユ]ですが、複数では
yeux [jøイユー]となり、つづりも発音も変わるので注意しましょう.
œ この文字が片目ウインクしてるみたいなので œil を単数形
と覚えておきましょう.yeux はy とxを左右の目と思えば両目、
つまり複数形だと覚えましょう.この場合eu を鼻に見立てまし
ょう.発音はyeux [イユー] 覚え方は「目は、口ほどモノを言う~」 
 ところで、タマゴをフランス語で言えますか?œuf [ウフ]ですが、
複数形がœufs [ウー]、つづり上はsがつくのですが発音はウー、困った?

また本問のような文で目や髪など身体の一部に形容詞がつくとき、
色のように、その人物の恒常的な性質を表し、それが主語の特徴と
して特定化されるような場合には定冠詞をつけます.したがってこ
の場合 les が入ります.正解は④です.
 なお、「美しい」や「びっくりした」のような主観的、一時的な
形容詞がつく場合には、一般に定冠詞ではなく、不定冠詞を用いま
す.
 Elle a de beaux cheveux noirs. 「彼女はきれいな黒髪をしている」

 では beaux がなければどうなるか?
こうなります:
 Ell a des cheveaux noirs. 「彼女は黒い髪をしている」

 それで「黒い色」として主語の特徴を特定化すれば、今度は
定冠詞を用います.
 Elle a les cheveaux noirs. 「彼女の髪は黒い」

ひとつ条件がつけられていて、定冠詞になったということは、
話の相手が「彼女の髪」の話題を了解済みであることを示唆します
から Elle a les cheveaux noirs、に対し「彼女は髪は黒い髪をしている」
という訳はできません.
髪は既知情報で、相手にとって未知情報はnoir だけですから、
「彼女の髪は…黒だ」
という訳になります.

 『仏検公式基本語辞典p51』を参照する旨があったので、開いてみました.
cheveu (m) pl = cheveux
髪;Ell a de beaux cheveux noirs. / 彼女はきれいな黒髪をしている.


(2)Il a mal (aux)dents.  「彼は歯が痛い」

この文は、Il a mal aux dents. [イラマロダン] と発音します.
さて mal は「悪」や「病気」、「苦労」など、さまざまな否定的ニュ
アンスを含みますが、ここでは「痛み」を意味します.またこのよ
うに、体のどこかが痛むことを表すには、(avoir mal à + 定冠詞 + 
身体の部分) という表現を用います.つまり「身体の~の部分に痛み
をもつ」ととらえるわけです.この設問では、「歯」 dents は複数なの
で、それにつく定冠詞は les となります.そして前置詞 à と les は縮
約されて aux となります.正解は①です.

使用頻度の高い表現です.自分のものにして使いこなせるようにしま
しょう.ほかにも次のような例がしばしば用いられます.
  J'ai mal à la tête. 「私は頭が痛い」


(3)Nous avons ( un ) gros chien. 「私たちは大きな犬を飼っている」

chen「犬」は1匹2匹と数えられる名詞です.しかもこのケースは発話
の相手にとって未知の情報と考えられるので不定冠詞がつきます.さら
に chien は単数ですから、不定冠詞の男性単数形である un となります.  
  正解は⑤です.

 gros 「大きな(太った)」という形容詞の語尾にs があるから複数だ
と速断してはいけません.gros はそもそも男性単数形にs が含まれてお
り、単数形と複数形が同じ形になるのです.もし複数の大きな犬であれ
ば、de gros chiens となります.なお女性の単数形はgrosse、複数形は
grosses です.


(4) Tu veux encore ( de la ) viande ? 「もっとお肉がほしい?」
 
 ここでviande「肉」は、これから食べる具体的で不特定な量として
とらえられているので、定冠詞や不定冠詞ではなく、部分冠詞がつき
ます.viande が女性名詞であることがわからなくても、男性形の部分
冠詞 du が選択肢にないので、必然的に de la をみちびきだすことが
できます.
 正解は③です.

〘解答〙(1)④   (2)①     (3)⑤    (4)③